先生のチェロの音色を聴くと
私はなぜか泣きそうになる。
おかしい。
だってキラキラ星だよ?
泣く要素はどこにもない。
おかしい。
でも、胸のうちが震えてくる。
目が勝手にウルウルしてくる。
先生にバレないように
笑ってごまかす。
よくわからないけど
そんな感性が自分に残ってたことに
感謝なのだ。
エレキにシビれる男の子も
こんな感じなんだろうか?
音楽は素敵だ。
先日は久しぶりのオフで
いろんなものを読みまくった。
その中の一つが
Kindleで買ったこちらの本。
『~日航123便 あの日の記憶~ 天空の星たちへ』
青山透子著
日航機墜落事故について書かれた
ノンフィクション。
青山さんは元日本航空客室乗務員で、
初めてのフライトは、1982年12月、羽田発大阪行き・123便だった。
それから約2年半後の1985年8月12日、羽田発大阪行き・123便が墜落する。
亡くなった乗務員の半数が、国内線乗務を共にした彼女の先輩たちだった。
あまりの辛さに、一旦は何もかもを封印したが、
内なる魂が「疑問の究明」を求めて彼女を突き動かしていく。
私が衝撃だったのは、
救助に当たった上野村の地元消防団の黒澤さん、
遺体確認に当たった、群馬警察局の歯科医・大國さんの様々な言葉だった。
・現場の救助の遅れ、
・生存者を発見してもなかなか来ない自衛隊のヘリ、
・燃料の火災ではあり得ないような、骨まで炭化した遺体……
プラス、青山さんのサイトで知った、
「小さな目は見た」という上野村の小学生が書いた、作文集の存在。
これまでにも、日航機墜落事故のノンフィクションは読んでいたけれど、
それらとは異なる重さが身体に残った。
楽しく生きていければそれでいい、という人には、
決して向かないノンフィクションになるだろう。
今年は、日航機墜落事故からちょうど30年に当たる。
1985年の8月12日。
関東の上空で何が起きたのか。
当時の事故調査委員会は、真実にたどりついたのか。
溢れる情報の作為性を見抜き
私たち一人ひとりが、自分の頭で考えること。
その大切さを改めて突きつけられる一冊だった。
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