先生のチェロと御巣鷹山の尾根から30年

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先生のチェロの音色を聴くと
私はなぜか泣きそうになる。

おかしい。

だってキラキラ星だよ?

泣く要素はどこにもない。

おかしい。
 

でも、胸のうちが震えてくる。
目が勝手にウルウルしてくる。

先生にバレないように
笑ってごまかす。
 

よくわからないけど
そんな感性が自分に残ってたことに
感謝なのだ。
 

エレキにシビれる男の子も
こんな感じなんだろうか?

音楽は素敵だ。

 

先日は久しぶりのオフで
いろんなものを読みまくった。
 

その中の一つが
Kindleで買ったこちらの本。

『~日航123便 あの日の記憶~ 天空の星たちへ』
青山透子著

日航機墜落事故について書かれた
ノンフィクション。
 

青山さんは元日本航空客室乗務員で、
初めてのフライトは、1982年12月、羽田発大阪行き・123便だった。

それから約2年半後の1985年8月12日、羽田発大阪行き・123便が墜落する。

亡くなった乗務員の半数が、国内線乗務を共にした彼女の先輩たちだった。
 

あまりの辛さに、一旦は何もかもを封印したが、
内なる魂が「疑問の究明」を求めて彼女を突き動かしていく。
 

私が衝撃だったのは、
救助に当たった上野村の地元消防団の黒澤さん、
遺体確認に当たった、群馬警察局の歯科医・大國さんの様々な言葉だった。
 

・現場の救助の遅れ、
・生存者を発見してもなかなか来ない自衛隊のヘリ、
・燃料の火災ではあり得ないような、骨まで炭化した遺体……
 

プラス、青山さんのサイトで知った、
「小さな目は見た」という上野村の小学生が書いた、作文集の存在。
 

これまでにも、日航機墜落事故のノンフィクションは読んでいたけれど、
それらとは異なる重さが身体に残った。

楽しく生きていければそれでいい、という人には、
決して向かないノンフィクションになるだろう。
 

今年は、日航機墜落事故からちょうど30年に当たる。

1985年の8月12日。
関東の上空で何が起きたのか。

当時の事故調査委員会は、真実にたどりついたのか。
 

溢れる情報の作為性を見抜き
私たち一人ひとりが、自分の頭で考えること。

その大切さを改めて突きつけられる一冊だった。

 

 

 

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  1. 2019 06.11

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