私にはプロ棋士の友人がいまして(恐ろしい記憶力の持ち主です^^;)、
知り合った頃、お互いに「良かった本のシェア」をしていました。
活字好きの方ならわかると思いますけど、これがとても楽しいんですよね。
その彼から、20代半ばのときに勧めてもらった本が、
『7つの習慣』(フランクリン・R・コヴィー著/キングベアー出版刊)です。
言わずもがなの大ベストセラーですが、当時の私は知りませんでした。
早速購入して、ワクワクしながら読み進めましたが。。。
正直なところ、最初はよくわかりませんでした。
もちろん日本語ですから、書いてあることは理解できます。
でも、「自分の日常生活に落とし込めそう」な気が全くしないのです。
「私には合わないのかな」と思うこともしばしば。
それから、時間をおいては読み返し、また読み返し……。
私はよく「反応」という言葉を使います。
ひとつの状況のみを指すのではなくて、いろんな場面で使っていますが、
そのうちの一つが、何かを見たり聞いたりした「外部からの刺激」によって、
瞬間的に心に浮かぶ言葉や感情です。
私はそれに対して「これは反応かもしれない」「自分の何が反応したのだろう」と
一息おいて、考える癖をつけています。
そうすることで、次の行動にうつる前に、心のスペースが生まれ、
自分の感情的反応にも、抽象度を一つ上げて、「思考」で対応することができます。
そのときに、ついでによく思い出すのが、『7つの習慣』の中の、この文章です。
『つまり、人間は刺激と反応の間に選択の自由を持っているということである。この選択の自由の中にこそ、人間の人間たる四つの独特な性質〈自覚・創造力・良心・自由意志〉がある。まず自覚がある。これは自分自身を客観的に見つめる力である。次に想像力がある。これは現在の状況を超えて頭の中で想像する力である。……(中略)
刺激と反応の間に人間だけに与えられた素晴らしい力が存在している。それが反応を選択する能力なのである。』
私にとっては、心にしみ入る文章なのですが、あなたはどう思ったでしょうか?
といっても、昔の私はこれを読んでも、ピンと来ませんでした。
「自分が反応している」という自覚を、なんとなくしか持てなかったから、ですね。
反応だと気づかずにとってしまう行動は、誰にでも、いくらでもあるんです。
私がコーチングのセッションやセミナーで常々、
「反応を意識に上げられる=別の選択肢が見えてくる=自由度が上がる」
ということを伝えているのも、自覚して、初めて見えてきたものの多さに
驚いたからかもしれません。
週末のセッションでも、クライアントさんが自分の反応に気づいてから、
めざましい変化を遂げている成果を、とても嬉しそうにお話してくださいました。
プライバシーに関わることなので、詳しく書けないのが残念ですが、
すでに別人のようになられています。
世の中には、様々な「自分を変える方法」が伝えられています。
それらの「本当の良さ、深さ」がわかるには、
もしかしたらあなたにも、時間がかかることがあるかもしれません。
でも、昔はよくわからなかったことも、繰り返すたびに、
少しずつ「自分のモノ」にしていくことができます。
まずは、やってみること。
そして、その良さが、(あるいは拙さ?が)わかるまで、続けてみること。
やればやるほど、その良さが実感として心身にしみてくる。
そう感じるときには、すでにあなたは、別人になっているでしょう。
※3月16日に「反応」に関するセミナーを開きます。
先着10名様。
(一般募集開始は、来週に予定しています)
*パーソナルコーチ・青野ゆかり*
公式HP http://efficaciouslife.jp/
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